安産祈願をし、無事に赤ちゃんを迎えることができたら、今度は寺社にお礼参りに行くのが一般的です。
しかし、安産祈願と比べてお礼参りのことは、あまり知られていないのが現状です。
ここでは、お礼参りにまつわる疑問にしっかりと答えていきます。いつ行けばいいのか、誰と行けばいいのか、また初穂料関係のことや、服装、持ち物など、細かいところまでカバーしていくので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
安産祈願のお礼参り
お礼参りとは、安産祈願に限らず何かを神様にお願いし、その願いがかなったときに、願いを叶えてくれた神様にお礼を伝えに行くことです。安産祈願の場合は、無事に赤ちゃんが生まれたらお礼参りに行きます。
もしかしたら中には「安産祈願したのに難産だった!それでも行かなくてはいけないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そもそも安産の意味は、広辞苑第五版によると『無事に子供を産むこと』となっています。
つまり、安産とは楽なお産のことではなく、赤ちゃんが無事にこの世に生まれてくること、という意味合いの言葉なのです。
ですから、お産の内容に関わらず、赤ちゃんを無事にお迎えできたなら、安産祈願のお礼参りに行ってみましょう。
安産祈願のお礼参りに行く時期
安産祈願のお礼参りに行く時期ですが、この時期に行かなければならないというのは決められていません。
ただ、産後100日前後に行われるお宮参りのときに一緒に済ませてしまうという方が多いようです。確かに安産祈願と同じ寺社にお宮参りに行くならば、一緒に済ませてしまった方が楽ですよね。
もちろん引っ越しや産後の体調によっては、すぐにお礼参りに行けないこともあるでしょう。その場合も、焦らなくても大丈夫です。何かの折に訪れた時でも良いですし、体調が落ち着いてから気が向いたときにでもお参りすればよいでしょう。
ちなみにお礼参りの時期に関してですが、一年以内に、もしくはなるべく早めにとおっしゃられる方もいます。もちろんお礼は早いに越したことはないのですが、赤ちゃんを育てながら時間を作って寺社へ出かけるのは大変ですよね。神様はお母さんと赤ちゃんをちゃんと待っててくれますから、焦らず、行きたいと思えるときにお出かけしたら良いと思いますよ。
ちなみに、お礼参りは一人で行っても良いのですが、せっかくですから無事に生まれた赤ちゃんとお出かけしても良いですね。ご主人やご家族と一緒にお参りするのもオススメです。
人によっては、子供が大きくなってから一緒にお参りに行きたいという方もいらっしゃいます。安産祈願の意味が分かるようになった子供と一緒にお礼に行くというのも、良い記念になりますし、素敵ですよね。
安産祈願のお礼参りの持ち物
安産祈願のお礼参りの場合、事前に準備しておかなければいけないものがあります。
それは、授与品としていただいた安産祈願のお守りや腹帯です。お札などもあれば、このときに持参すると良いでしょう。持って行った品は、寺社にお返しします。そうすると、寺社の方で、お焚き上げをして神様に感謝の気持ちを届けてくれます。
ただし、安産祈願のお守りや腹帯を記念に持っておきたい、また腹帯は次の妊娠時にも使いたいという方もいらっしゃるでしょう。その場合は相談すると、返却してくれることが多いようです。
もし、絶対に返却してほしい場合は、事前に電話等で確認しておくと安心できるかもしれませんね。
授与品以外には、お焚き上げ料として、初穂料を包んでいく場合もあります。初穂料については次項で詳しく解説します。
安産祈願のお礼参りの初穂料相場
安産祈願のお礼参りの場合、初穂料はいくらにすればいいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
実は、お礼参りの初穂料ははっきりと決まっていません…一番、迷ってしまうパターンですよね。
初穂料の金額は、数百円~数千円とされています。小さな神社の場合は、500円程度のお賽銭で済ませるという方も多いようです。数千円の内容もひとそれぞれですが、多くの方は1,000円~2,000円程度を包まれているようです。
あくまでお礼参りの初穂料は気持ちです。好きな金額を包まれたら良いと思います。
初穂料を入れるご祝儀袋は、「紅白・蝶結び」を選びます。表書きは「御初穂料」「御玉串料」「御礼」がメジャーです。個人的なオススメは寺社どちらでも使えて、安産祈願のお礼という意味でもピッタリな「御礼」です。名前はご夫婦連名でもよいですし、お父さん、お母さんどちらかの名前でも構いません。
ちなみに、寺社によってはお礼参りのときに、初穂料や持ち物とは別に、次のお母さんのために腹帯を奉納しなければならないところもあるようです。寺社によってお礼参りには細かなちがいがありますので、不安な方はしっかりと調べてからお参りするようにしましょう。
安産祈願のお礼参りに行く服装
お宮参りのときに一緒に済まされる場合、服装はお宮参りの服装ルールに合わせます。
お宮参りの場合、赤ちゃんの服装にご両親が服の格を合わせていく形になります。例えば、赤ちゃんが着物で正装される場合、御両親もフォーマルなスーツや着物等を選ばれた方が良いでしょう。
ただ、産後の体型変化が激しい中、産前のスーツを着こなすのは大変ですよね。なので女性の場合は、セミフォーマルなワンピース等でお参りしても大丈夫とされています。
お宮参りとは別でお礼参りに行く場合は、普段着で訪れても大丈夫です。とはいえ、神様にお礼を伝えに行くわけですから、肌の露出が多い服などは避け、両親ともに落ち着いた雰囲気の服を選ぶようにしましょう。
安産祈願等で有名な大きな寺社なら授乳スペースが設けられているところもありますし、子どもが小さいうちは、授乳対応の服を選んでおくと便利ですよ。
まとめ
うっかり忘れてしまいがちなお礼参りですが、きちんとお礼を済ませることで、気持ちもすっきりしますよね。
安産祈願ほど手間や時間、お金もかかりませんし、気軽に足を運んでみてくださいね。