安産祈願の際に渡す初穂料(祈祷料)、こちらを包む「のし袋」について今回は掘り下げていきます。
のし袋の選び方から、基本的な表書き等の書き方まで、気になるポイントをしっかり押さえて、詳細に解説しますので、よろしければ最後までお付き合いくださいね。
安産祈願で使うのし袋の種類
安産祈願の際に使うのし袋は、「紅白・蝶結び」タイプを使用します。
結び切りと呼ばれるよく見かけるタイプのものは、結婚式の際に使用するものなので、間違えないように注意しましょう。
安産祈願に限らず、出産など何度あってもおめでたいことは解けやすく結びやすい「蝶結び」を、人生に一度きりであってほしい結婚などは縁が解けることがないようにという願いを込めて「結び切り」を使用します。
また、裏面の折り方ですが、下側の紙が上に来るように折り曲げて閉じます。これは幸せなことを逃さず受けることができるように、という気持ちを込めて行われるものです。安産祈願はお祝い事なので、下の紙を上にして折り曲げるんですね。
もしのし袋が手に入らなかったときは、白い封筒で代用も可能です。また、寺社によってはのし袋自体必要がないところもあります。ただし、のし袋の有無は行ってみないとわからないことも多いので、一応準備しておくようにすると安心ですよ。
安産祈願で使うのし袋の書き方
次はのし袋の書き方について見ていきましょう。
まず、表書きですが、上段には『御初穂料』『御玉串料』『御礼』などの言葉を記入します。ちなみに『初穂料』は基本的に神社での言い方で、お寺では使用しません。迷う場合は『御礼』と記しておけば、大丈夫ですよ。
下段には名前を記入します。夫婦連名、もしくは夫婦どちらかのフルネームを書けばOK。ただ、安産祈願の場合は、連名で記される方が多いようです。
内袋が付いているときは、そちらにも必要事項を記します。
まず表ですが、こちらは金額を記します。封筒の中心に『金○萬圓』もしくは『金○阡圓』(○の部分には数字を入れます)と記します。ちなみに『阡(せん)』『萬(まん)』『圓(えん)』の字は正式にはこちらですが、普段使う『千』『万』『円』の漢字を使っても大丈夫ですよ。
数字は、漢数字を使います。一は『壱』、二は『弐』という風に、変換して書かなければならないので間違えないようにしましょう。
例えば、『金伍阡圓(5,000円)』『金壱萬圓(10,000円)』あたりはよく使用するので、覚えておくと良いでしょう。
ちなみに金○萬圓の後ろに『也(なり)』を付ける印象を持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、『也』の字は基本的に高額の場合、具体的には10万円を超えた金額の時に使われるものなので、初穂料のときは使わなくても大丈夫です。
内袋の裏側には、住所と氏名を記入します。この時の氏名も先ほどの表書き下段と同じく、連名もしくは片方のフルネームを記します。ちなみに住所に郵便番号は不要です。
まとめ
なんとなく面倒なイメージのあるのし袋ですが、基本的なルールを覚えてしまえば簡単です!
とはいえ、当日にバタバタとしながら書くと失敗も増えますから、なるべく前日までに準備して、当日はゆったりとした気持ちで出発できるようにしておきたいですね。